ゲーム日記

遊んだ記録

Behind the Frame

いっせいトライアルでプレイしました。クリア後の追加シナリオもプレイ済み!

 

画家を目指す女の子が、部屋の中の謎を解いて足りない絵の具を見つけ、絵を完成させていくお話です。見つけた絵の具で実際に絵に色を入れるんですが、Switchのタッチパネルで塗り塗りするのが楽しかったです。

ストーリーは短めでパズルも頭を捻る箇所はほぼ無いので、大体1〜2時間くらいで終わります。それでも満足感は高い…。

その理由はグラフィックの美しさ、BGMの良さ、そして何よりストーリーなんですが、お話を進めていく中で色々なことが明らかになり、最後には…という、何を喋ってもネタバレになりそうな作品。

未プレイの方で、こういう短めで、ストーリー重視で、インタラクティブ感強めの作品が好きな方は是非やってほしい…!

 

 

 

ということで以下ネタバレあり感想というか妄想です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直やられました。

「ふむふむ大体読めたぞ」→KCAJ→「ああぁっ…!」

所詮貧困なあるあるの範疇でしか展開を考えられない自分が悔しかった…!!

まあ爺さんが黄色い傘の男で主人公が赤い傘の女であることは1,2章の時点で予感がするじゃないですか。実は終盤までカレンダーの存在に気付かなかったんですが、それでもセーブされない書類で時が止まってることも察せるわけですね。なので素直に「Amberはお化け」だと思ったんですよね。NY行きの前に亡くなってしまった悲しいエピソードが開陳されて、ずっと傷心だったJackと最後のお別れをする的な…。

 

それがですよ!!美しすぎる!!!

 

クリアしてJack視点のエピソードを観てまた涙。すぐ2周目をやりました。

2周目に入ると、AmberがJackの精神世界上のAmberであることがよく分かる。恐らくJackに話したことがあったのであろうモーニングルーティンを健気に繰り返す姿。自分の絵や文字がインスピレーションになっているだろうか、という想いが強く反映されたパズルだらけの部屋。自分が事あるごとにAmberの絵の具箱を開けたように彼女にもそうであってほしいって…分かりすぎる。

JackはAmberと決別することで思い出を強固にしたということがクリア後語られるわけですが(この手のゲームでここまでキャラの思惑がハッキリ言語化されるのも珍しいと思う)、あの時NYに行っていたらどうなっていたのか?今とどちらが正解だったのか?そりゃあねえ、絵も動き出すってもんですよ。

 

そして2周目にならないとほぼ気付けないんじゃないかなということで、Jackが倒れた時キャンバスに描かれていたものが「現実のAmberと家族」なんですよね。Am婆。Jackの展覧会が死後開かれたことはほぼ間違いないので時系列としておかしいのと、この先のストーリーのことを鑑みると、恐らくあそこでJackの絵を観た現実のAmberと絵のAmberがリンクしたことの表現なのかなと。

現実のAmberが現れたことで、Jackの中の思い出のみで構成されたAmberはある種の崩壊を迎えます。あの塗りつぶされた絵は、現実のAmberが今まで蓋をしていた部分とも考えられるかもしれない。でもJackの絵に幾年ぶりに触れた現実のAmberが全てを思い出したことで、絵のAmberは「Jackと共に生きたAmber」に生まれ変わったと…。

そんなAmberが、二人の一つの青春が、エンディングで恐らく世界をまわって名だたる名画と出会っている姿…泣くやん…。その奇跡をJack本人はもう知り得ないということも、ほんと…。

 

改めて書きますが、考察みたいな大層なもんじゃないですからね!

いやぁ私自身、子供出来てからどうしてもコミュニティが閉鎖的なので昔を振り返ることも多く…思わぬブチ刺さりを食らってしまいました。

クリアしたけどセールのうちに買おうかな。

良いゲームでした。